子供の頃、大人が飲んでるコーヒーに憧れをもって飲んでみたはいいけど苦みで飲めなかった時に牛乳を入れてなんとか飲めた!そんな思い出はないでしょうか?
しかしこれはカフェオレ?カフェラテ?一体なにが違うのでしょうか。
そんな疑問から、コーヒーの歴史、牛乳を使ったコーヒーをいくつかご紹介させていただきます。
コーヒーの歴史
そもそもコーヒーとはコーヒー豆を焙煎して挽いた粉末をお湯または水で抽出した香りや苦味を楽しむ飲料です。
その歴史をみると修道者の間で生の葉や豆を煮だした汁を宗教的な秘薬として用いられていたとも言われています。現代の焙煎した豆から抽出したコーヒーとして13世紀頃に登場しだし、嗜好品として広く知れ渡ったのが1454年頃から中東・イスラム、16世紀頃ヨーロッパ、北米に、日本には18世紀末にオランダ人が長崎の出島に持ち込んだことからと言われています。
日本のコーヒーの歴史
日本では最初は嗜好品と言うよりも薬として、コーヒーに含まれるビタミンの効用が水腫に効果があるとされていました。
1807年の樺太出兵では野菜不足により兵の水腫病が流行り、幕府からコーヒー豆が支給されたり、1855年頃、寒さにより命を落とすことが多かった弘前藩士の為に幕府がコーヒーを用いたという記録も残っている。
1867年にはパリ万国博覧会に徳川昭武の随員として渋沢栄一は「食後カッフへエーという豆を煎じたる湯を出す砂糖牛乳を和して之を飲む頗る胸中を爽やかにす」と『航西日記』に記しており、嗜好品としてのコーヒーの最も古い記述とされるいます。
日本最初の喫茶店「可否茶館」が1888年4月13日、東京下谷に開店、明治時代末から大正時代にかけて、カフェーと呼ばれる喫茶店が全国的に普及しました。
1889年には東京の氷砂糖問屋が珈琲挽茶入角砂糖を売り出し、お湯または牛乳に溶かして飲ませたという話もようです。
カフェオレとカフェラテの違い
カフェオレとは
カフェオレの語源はカフェ・オ・レ(フランス語: café au lait)であり濃く淹れたコーヒーと温かい牛乳を同量入れたものとされており、フランスで好まれる飲み方です。ただ現代フランスでは通常エスプレッソが使用されていますが、それ以外の抽出方法でもよいとされており、コーヒーと牛乳を同量で割るというのがカフェオレと一般的に認識されています。日本のカフェオレはここからきているのではないかと思います。
カフェラテとは
カフェ・ラッテ(Caffè Latte)は、エスプレッソと牛乳を混ぜたイタリア発祥の飲み物で、元来は「コーヒー・牛乳」という意味を持ちます。イタリアでもコーヒーと牛乳を混ぜていればカフェラテと言えますが、コーヒーと言われるものが一般的にエスプレッソ(凝縮したより苦味の強いコーヒー)を指しているため、日本ではエスプレッソを牛乳で割ったものをカフェラテと呼んでいるのではないかと思います。
まとめ
カフェオレとカフェラテは語源の違いだけで言葉の意味的には同じことを指しているのは面白く、日本ではそれを分けて捉えているのだなと勉強になります。
日本におけるカフェオレとカフェラテ等の製法を簡単にまとめてみました。
・コーヒー+牛乳(同量)=カフェオレ ・エスプレッソ+スチームミルク(蒸気で温めたミルク)=カフェラテ ・エスプレッソ+スチームミルク+フォームミルク(泡状になったミルク)=カプチーノ ・エスプレッソ+フォームミルク= カフェ・クレーム ・コーヒー+牛乳(多め)=カフェ・ランベルセ(さかさまのコーヒー)
近年、日本で流行ったダルゴナ(韓国語でカルメ焼き)コーヒーなんかはカフェ・クレームとランベルセの応用とも言えますね。